イタリアのつま先部分、シチリア島にある小さな町タオルミナは、憧れのリゾート地として毎年夏に世界中から観光客が訪れます。
中心街は標高200mの高台にあって、イオニア海や世界遺産の活火山エトナ山を一望でき最高の眺めです。
有名な観光地なので物価は多少高めですが、訪れた者を満足させる行く価値のある町ですよ。
2017年にはG7サミット(主要国首脳会議)の会場にもなり、ますます注目度が上がりました。
歴史が古く数々の遺跡もあり、青く透き通った海や美しい街並み、グルメとたくさんの魅力がぎゅっと詰まっているこのタオルミナ をご紹介します。
タオルミナの歴史
タオルミナのあるシチリアは、2500年以上もの間、多くの異なる民族の侵略を受けてきました。
紀元前4世紀に戦争に敗れ、生き残ったギリシャ人によって築かれた歴史のある町です。
占領していた他民族がそれぞれ芸術や建築を残したので、たくさんの異文化が混ざった町となりました。
その後交易拠点として栄えたタオルミナが、今のような観光地になったのは18世紀後半になってから。
あのドイツの文豪ゲーテやニーチェもこの地に魅了され旅行にきていたんですよ!
タオルミナのギリシャ劇場
タオルミナの象徴と言われているギリシャ劇場は必ず訪れたい有名スポット。
紀元前3世紀にギリシャ人によって、収容人数5000人の劇場が建設されました。
エトナ山とマッツァーロ海岸も見渡せ、ゲーテが「この景色は世界一美しく、完璧過ぎる1枚の絵画のようだ」と褒めたたえたほど!
ところが2世紀頃のローマ時代には、猛獣と戦う闘技場に大改装されました。
コロッセオと同じように地下に猛獣の飼育部屋を作り、ショーの時に地下から猛獣がせり上がる装置まで設置したんですよ。
劇場は様々な時代を経て、今も映画祭やコンサート、ファッションショーなどが開催され人々を楽しませています。
タオルミナの観光
タオルミナは中心部に有名なスポットが集まっている小さな町なので、徒歩で十分に見学ができます。
車両禁止や一歩通行の狭い道が多いので、レンターカーの利用はオススメしません!
観光のオススメは、カターニアとメッシーナをつなぐメインストリート「ウンベルト1世通り」で、多くのレストランやお土産屋さんがあり、たくさんの観光客で賑わいます。
またこの通りの中間にある「4月9日広場」も見晴らしの良い場所として人気ですが、地元の人々が集まる憩いの場でもあるんですよ。
他にも大聖堂など見どころがありますが、せっかくこんなに美しい海があるので、ゆったりと泳いだり日光浴をして贅沢な時間を過ごすのもオススメです。
11月から3月はタオルミナのシーズンオフで、ホテルやレストランなど閉まる所もありますが、逆に観光客が少ないのでじっくり町を堪能できる穴場シーズンでもあります。
タオルミナのグルメ
タオルミナ があるシチリア島は、海の幸や野菜、果物が豊富で、それらをふんだんに使った郷土料理が数多くあります。
代表的な郷土料理の1つが旬のイワシを使った「ベッカフィーコ」で、イワシに松の実やレーズン入りのパン粉をはさんで巻き、オリーブオイルをかけてオーブンで焼く料理。
間にオレンジなどの柑橘類を入れて魚の生臭さを消すのは、オレンジの名産地シチリアならではですね!
また、シチリアの料理には、南イタリア発祥と言われるリコッタチーズがよく使われていますが、映画「ゴットファーザー」にも出てきた伝統菓子「カンノーリ」もその1つ。
筒状のビスケットの中にリコッタチーズのクリームがぎっしり詰められていて、甘すぎず濃厚でとっても美味しいですよ。
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