イタリアのことをよく知らない方も、オードリー・ヘップバーン主演『ローマの休日』に出てくる怖い顔の彫刻「真実の口」を知ってる方は多いのではないでしょうか。
口に手を入れると、嘘をついている人は手が抜けなくなると言った伝説があることでも有名な撮影スポットです。
英語ではMouth of truthと言いますが、日本ではこの石の彫刻をモチーフにした占いの機械をよく見かけますね。
最近ではポケ森(どうぶつの森ポケットキャンプ)にも登場し、話題になりました。
本日はそんな「真実の口」の魅力についてご紹介します。
真実の口もとはマンホールだった
「真実の口」は古代ローマ時代に、マンホールのふたとして顔の穴から雨水などを排水していました。
その時代、マンホールのふたには「雨水を飲み込む」という意味をかねて、水に関わる神の顔がよく彫られていました。
この迫力のある怖い顔は、諸説ありますが一番有力なのはギリシア神話の海神オケアノスの顔だと言われています。
現在の場所には1631年に設置されましたが、中世の時代からその存在は知られ、12世紀のキリスト教巡礼者ガイドブックにも載ってたんですよ。
その大きさは直径1.8m、重さ1300kgで、実際に見るとその迫力に圧倒されます!
『ローマの休日』で使われた真実の口の伝説
手が抜けなくなると言う伝説は、中世時代の裁判で口の中に手を入れ嘘をついていることが判明した時に、後ろに隠れていた男に斧で手を切り落とされたと言う逸話から、形を変え今も語り継がれています。
『ローマの休日』では、グレゴリー扮する新聞記者のジョーがオードリー演じるアン王女を驚かそうと手を入れ、引きずりこまれるというシーンが有名ですね。
実はこのシーン、撮影で緊張していたオードリーの気を和らげる為のグレゴリーのアドリブだったそうです。
映画と同じように、口に手を入れて写真撮影をするのが定番となっていますが、混んでいるので撮影は1人1回までとなっています!
真実の口があるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会
「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」は、今から約1500年ほど前に建てられた世界遺産で、その外壁に「真実の口」があります。
この教会の三角形の木造のトラス構造の屋根は、当時のまま残っている大変貴重な建造物です。
床はシックな色合いのゴズマーティ様式のモザイクのデザインで飾られていて、有名なフレスコ画もありますので「真実の口」を訪れた時には、ぜひ教会もじっくりと堪能して下さいね。
「真実の口」と「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」の入り口は別なので、間違えないよう要注意!
また、タンクトップや短パンなど軽装で教会内に入ることは出来ませんので、暑くても羽織るものを持っていくなど準備しておくと安心です。
真実の口の見学
営業時間
- 冬期: 9:30 – 17:00
- 夏期: 9:30 – 18:00
(13:00-14:00に休憩があります。)
大変混み合いますので、朝一の空いている時に行くことをおすすめします。
見学料金
見学料はかかりませんが、「真実の口」前にあるボックスに寄付金を入れます。
(寄付金は強制ではありませんが、目安は1人2€です。)
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