イタリア・ローマ観光の定番となっている、トレヴィの泉。

映画「ローマの休日」など、多くの作品にも登場しているので、行ったことがなくてもご存知の方も多いのではないしょうか?

ローマには大小合わせて5,000以上の噴水がありますが、その中でもトレヴィの泉は別格の噴水です。

肩越しにコインを投げ入れると願い事が叶うジンクスが有名で、いつも観光客がたくさん訪れています。

コインを投げ入れる回数によって意味が変わってくるので、観光の参考にしてみてくださいね。

トレヴィの泉にコインを投げ入れて願い事を叶えよう

ヨーロッパには古くから、「水のわき出る井戸に小銭を投げ入れると願いが叶う」という言い伝えがあり、トレヴィの泉もこの風習からコインが投げ入れられるようになりました。

トレヴィの泉では、肩越しに右手でコインを投げ入れると願い事が叶う伝説がありますが、ここでは投げ入れる枚数に注意してください。

1枚は「再びローマに訪れることができる」、2枚だと「愛する人と出会うことができる、大切な人と永遠に一緒にいることができる」と言われています。

ただ、3枚投げ入れると「恋人や結婚相手と別れることができる」という言い伝えで、これはキリスト教が離婚を禁止していたことに由来しているそうです。

とくに、新婚旅行で訪れる方は気をつけてくださいね。

毎日観光客がこの泉に投げ入れられるコインの総額は、なんと、年間140万ユーロ(約1億6,000万円)に上るのだとか!

投げ入れられたコインは定期的に回収されていて、半分は市の収入として、もう半分はカトリックの団体に寄付されています。

古代ローマから続くトレヴィの泉の歴史

トレヴィの泉にまつわる歴史は古く、古代ローマに話が遡ります。

ローマは古くから水道が発達していて、当時すでに11本の水道がローマに通っていました。

その後、ほとんどは破壊されてしまいましたが、現在も残っている貴重な水道がトレヴィの泉に流れる「ヴィルゴ水道」です。

ヴィルゴ水道を流れる水は石灰を含まないとても良質な水で、長くローマの人々の生活を支えてきました。

そして、15世紀に当時の法王がこの水を活用して噴水の建設を思いついたのがきっかけで、トレヴィの泉が建設されます。

現在のトレヴィの泉はバロック時代の1762年から30年かけて作られ、修復を重ねながら250年以上経った今も美しい姿を残しています。

このトレヴィの泉は、数多くの世界遺産があるローマ歴史地区にありますが、残念ながら現時点では世界遺産に登録されていません。

ただ、歴史も古く有名な観光地なので、観光の際は必ず訪れておきたいスポットですね。

トレヴィの泉はローマの伝説が刻まれた彫刻も必見

トレヴィの泉がある広場に着くと、まず目に入るのが大理石で作られた巨大な彫刻です。

中央には貝に乗った海の神ネプチューン(ポセイドン)が立っていて、その存在感に圧倒されます。

ネプチューンが乗った貝は2頭の海馬が引いているのですが、この海馬はそれぞれ穏やかな海と荒ぶる海を表現しているのだとか。

左右には健康の女神と豊穣の女神の彫刻があり、ローマ神話の壮大な物語を感じさせます。

上部には、ヴィルゴ水道にまつわる伝説のレリーフもあり、観察し始めると時間がいくらあっても足りません。

コインを投げ入れるのを目的に訪れる方が多いのですが、是非奥にある彫刻も一緒に見てみてくださいね。

トレヴィの泉へ訪れるおすすめの時間帯

トレヴィの泉は24時間いつでも観光できますが、人が少ない早朝とライトアップされる夕方以降がおすすめの時間帯です。

宿泊のホテルがローマの場合、早起きして朝食前に行ってみましょう。

コイン投げや彫刻の観察はもちろん、写真撮影もゆっくり自分のペースで行うことができますよ。

お昼近くになると観光客がどんどん押し寄せてくるので、コイン投げのポジション取りが難しくなります。

日が暮れるとライトアップされるのですが、水面がキラキラと照らされ彫刻が浮かび上がりとてもきれいですよ。

ただ、暗くなっても人は多いので、きれいな写真を撮るのは難しいかもしれません。

コインを投げるだけなら10分もあれば充分ですが、彫刻の観察や辺りを散策したい場合は30分くらいあれば堪能できると思います。

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